岡村隊員の案内で、本部から伊豆味線に入り、２km位を走ったところで右へ曲がった。少し下り、もう一度山の中へ入るように車を走らせる。
道の両脇には銀色の穂をなびかせたすすきが連なり、ゆったりとした時間が流れる異空間への入口のようである。
小高い丘の上に車を止め、石段をあがる。
相思樹・ヘゴ・ブーゲンビリア・ハイビスカス等に囲まれた石段である。庭は手入れが行き届き、オーナーの思いが伝わる。
庵のドアを開けると、左にギャラリー、右に喫茶のカウンターと落ち着いた雰囲気でほっとくつろげる。もちろん庭でも飲食を楽しめるようになっている
このお店は６年前屋良朝春さん洋子さん夫妻が開いた。
屋良朝春さんは、沖縄美術界屈指の具象派の画家。
高校３年で沖展賞を受賞し、日本現代水彩展優秀賞・日現美術外務大臣賞・日現美術参議院議長賞などを受けている。
屋良朝春さんはこう言っている。
「よく沖縄には四季がないという人がいますがとんでもない。こっちに住んでいるとストレートに季節が伝わってきます。すごいんですよ四季感が。しかもそーっと調和よく控えめに変わるんです。」
「街に住んでいたときは、時間やいろんな雑念・欲に追われていたと思います。しかも他人の目が気になってしようがなかった。今は欲とか邪心がなくなった感じがします。人様のこともまったく気にならないですね。」
是非もう一度、訪れたいお店である。(上田・岡村＠てくたく山原1996.11.15)
沖縄県本部町字伊豆味 Tel.0980-47-4735
てくたく山原
