子供用の合成樹脂製食器から食品衛生法の基準を超える化学物質が検出されたとして大阪府と大阪市は26日、販売源である大西腎製販(大阪市天王寺区)と製造委託先の大日本ポリマー関西工場(大阪府寝屋川市)に対し、基準を超える可能性がある製品2種類、計6,200個を回収するよう命令した。 府、市などによると今月13日、石川県が「くまのプーさん」の絵柄が付いた茶わんから基準値の500ppmを超える910ppmの環境ホルモン「ビスフェノールA」を検出。さらに18日、京都市が同じ絵柄の汁わんから1004ppmを検出した。 連絡を受けた府の調べで、昨年10月から11月にかけて大日本ポリマーが下請けに製造させた製品のうち、茶わん3,200個、汁わん3,000個が基準値を超える恐れのあることが分かった。 環境ホルモンのビスフェノールAは食器素材となるポリカーボネート樹脂の原料。すぎに健康に影響することはないが、慢性的に摂取すると血液中の赤血球の耐酸性が落ちる。また生殖機能に異常をもたらすことが最近判明、社会問題となっている。 回収命令が出た茶わんは底面に「P-1 原料樹脂ポリカーボネート 耐熱温度140度 PI-6917 容量220ml MADE IN JAPAN」の表記が、汁わんは底面に「P-1 原料樹脂ポリカーボネート 耐熱温度140度 PI-6917 容量260ml MADE IN JAPAN」の表記がそれぞれある。 〜沖縄タイムス1998/02/27夕刊〜
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