「豊島産廃 排出企業が処理費用負担へ」



〜〜紛争解決の「モデル」に〜〜

 国内最多とされる約50万トンの産業廃棄物が不法投棄された香川県・豊島(てしま)の公害調停で、排出企業21社の多くが「解決金」名目で処理費用の負担に応じる意向を示し始めた。排出者が産廃処理を処理業者に適正委託すれば、法律上はそれ以上の責任は問われない。その結果、豊島のように不法投棄した処理業者が倒産などした場合、もとの状態に戻す責任をだれも取らない例が後を絶たない。こうした「捨て得」を許さない点で、豊島の公害調停は日本の産廃紛争解決のモデルケースになりうる。

〜朝日新聞1998/02/03朝刊〜森嶋 俊晴(高松支局)

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