「ダイオキシン再測定へ」(金武地区清掃センター)



〜〜高濃度排出の対策検討〜〜

 【金武・宜野座】猛毒化学物質ダイオキシン類の排出濃度が県内で3番目に高かった金武地区清掃センター(宜野座村漢那)で、排出濃度の再測定が行われることになった。26日、金武地区消防衛生組合(管理者・吉田勝広金武町長)が金武町内の消防本部で議会臨時会を開き、測定量を含む一般会計補正予算などを全会一致で可決した。
 計上されたダイオキシン類測定量は、1,701,000円。
同組合は「県内に分析できる業者がいないため、費用と時間がかかる」と説明している。
 金武町地区清掃センターは金武町と宜野座村の一般廃棄物を取り扱い、そのうち可燃ごみは焼却炉で燃やしている。
 厚生省が1997年4月に公表した資料によると、同センター焼却炉のダイオキシン類排出濃度は57ng/m396年11月測定。同省の暫定基準値80ng/m3は下回ったものの、県内で3番目に高い数値だった。
 金武地区消防衛生組合によると、ダイオキシン類は炉内温度が約300度の時に発生しやすい。同組合は排出濃度を抑えるため97年から@ごみを十分にかくはんし、均質化を図るA燃焼ガスの温度を可能な限り下げるBごみは午後5時までに燃やし切る−などの対策を実行している。
 吉田勝広町長は「再測定の結果を、今後の対策に生かしたい。(ダイオキシン類は)住民の健康に関係する問題なので、全力を挙げて取組んでいく」と話していた。

コメント:率先して再測定を決定した事はすばらしい事だ。このような努力が環境汚染をなくしてゆく。賛意を送りたい。まだ未測定の焼却場は恥かしいのではないか。まず事実の確認こそ、ダイオキシン対策の第一歩である。10ng/Nm3以上の測定値の焼却場は再測定を決めてほしい。


〜琉球新報1998/01/28朝刊〜

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