「危機感抱く環境ホルモン」



〜沖縄タイムス1998/06/21朝刊・わたしの主張より〜
仲村松健=82歳(本部町)

 人類にとって地球温暖化問題が深刻だと思っていたら、自然環境はあまりにも複雑だ。「環境ホルモン」問題がクローズアップされており脅威を感じている。
 環境ホルモンとは、人や動物の生殖機能などに悪影響を与えるとされる、内分泌かく乱化学物質のことである。環境ホルモンは私たちの身の回りにあるプラスチック製品、ビニール製品の中にも存在しているといわれており、恐ろしい話である。
 まず地球温暖化など地球環境問題と同じか、むしろそれよりも重大な問題をはらんでいることを認識すべきである。環境ホルモンの影響で人の精子が減少すると聞いて危機感を抱かない人はいないでしょう。
 環境庁は将来に禍根を残さないために、一刻も早く環境ホルモンの研究を進め、安全な物質と問題の物質を確定し対策を講ずるべきである。
 私たち家庭での対策は食器類など問題の物質は避けることだ。特に乳幼児が影響を受けやすいので安全とわかるまで哺乳(ほにゅう)瓶や皿などのプラスチック製品は、できるだけ使わないことだ。


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