「平良市・可燃ごみ量2割減−7種分別の効果はっきり」



〜沖縄タイムス1998/06/13朝刊・市町村〜

【平良】ごみ焼却時に発生する猛毒物質ダイオキシンの抑制やリサイクルの推進などを目的に今年4月からごみの7種分別とごみ袋の透明化を義務付けた平良市。同市清掃センターに搬入された4月、5月の2カ月間の燃やせるごみの量は昨年同時期と比べて約22%減少している。

 同センターで昨年6月に測定したダイオキシン排出値は2.4ナノグラム(ダイオキシンの排出量を表す数値は大気1立平方メートル当たりの濃度で、1ナノグラムは1億分の1グラム)で厚生省の暫定基準値80ナノグラムをクリア。しかし、厚生省は2002年から1時間当たり4トン以上の処理能力がある既存の焼却炉について1ナノグラム以下にするよう定めており、ダイオキシン抑制が緊急の課題となっている。
 同センターでは1997年度で5億円余をかけて焼却炉を改良。分別の徹底で、ダイオキシンの発生源になる塩化ビニール系ごみの焼却を減らし、ダイオキシン排出をゼロに近付けたいとしている。7月下旬から8月上旬にかけて 排出値の測定を予定している。

 スチール缶、アルミ缶などのリサイクルごみは2カ月間で124トンで、前年同時期より38トン増加した。
同市ではスチール、アルミを業者に委託して沖縄本島に搬出。段ボールは業者に年間300万円の補助金を交付して処理している。ペットボトルについては今のところ、リサイクルのルートがなく集積したままとなっており、搬出先の確保が課題となっている。

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