〜朝日新聞1999/04/13朝刊〜
市販のプラスチック製の乳幼児用おもちゃには、内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)と
されるフタル酸エステルやビスフェノールAが溶け出すものがあるとの調査結果を、
大阪市消費者センターが12日、発表した。今回検出された溶出量で健康に影響するか
どうかは不明だが、センターは「子どもが誤ってなめたりかんだりしても溶け出す可能性がある」
として保護者に注意を呼びかける。
調査対象は大阪市内で売られている歯ブラシ、おしゃぶりといった生活用品やおもちゃの
ラッパなど日常的に口に入れる21品目と、通常は口に入れない人形、ボールなど21品目。
いずれも40度のぬるま湯に2時間浸して振動を与え、溶け出した量を測った。
この結果、口に入れる製品からは検出されなかったが、口に入れない14品目から
フタル酸エステルが溶け出していた。
溶出が確認された製品のうち12品目には材質が分かる表示がなかった。
同センターは「疑いがあるものは避けたい消費者の手がかりとするためにも、
材質の表示が必要だ」と指摘し、通産省やおもちゃメーカーでつくる日本玩具(がんぐ)協会
(東京)などに申し入れる。
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