「冷却水に重金属−能勢町と同型ごみ焼却施設/環境庁調査で37施設の9割」



〜朝日新聞1998/12/16朝刊〜

 超高濃度のダイオキシンが検出された大阪府能勢町のごみ焼却施設と同型の37施設を環境庁が調べたところ、9割に当たる33施設の冷却水から水銀、鉛などの重金属が検出された。 同庁はこれらが大気や水を汚染している可能性もあるとして、全国約30施設について、今月から来月にかけて緊急調査を行うことを決めた。

 焼却施設では、汚染物質を処理した後、煙突と排水口から排出している。しかし、能勢町の施設では冷却水を循環させている間に冷却塔内でダイオキシンが濃縮され、それが近くの土壌などを汚染したため、同庁は同型の焼却施設について調べていた。 冷却塔から施設外へのオーバーフローは確認できなかったが、33施設の冷却塔の冷却水から重金属が見つかった。

 同庁は、本来汚染物質がないはずの冷却塔の冷却水から検出されたことを重視。 別の構造の施設もあわせ、排水、汚泥の重金属、ダイオキシン調査を行う。

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